種族統一パーティのつくりかた ~とりあえず6体そろえて戦ってみよう!~
この記事は、種族統一アドベントカレンダー2023 2日目の記事です。
序章 種族統一とは?
この記事における種族統一とは、手持ちをすべて同じポケモンにして対戦することを指すものとします。ルールは基本的にシングルバトルで、互いに3体選出します。
種族統一の対戦では、そのルール上、どうしても不利な相性の対戦が起きます。
しかし、通常の対戦のように、パーティ内の異なるポケモンによって、相性補完を行うことはできません。不利相性でも、そのポケモンのみで戦うしかありません。
そんな種族統一において、どうやってパーティを作るのか?その基本形を、私なりにお話ししていこうと思います。
あくまで自己流の話ですが、「種族統一をやってみたいがパーティの組み方に困っている」とか、「種族統一に興味があって、どうやってパーティができているのか気になる」といった方への助力となれればと思います。よろしくお願い致します。
1章 とりあえず6体そろえよう!
前提として、「どのポケモンで組むの?」という話は今回しません。それについて悩んでいるのであれば、とりあえずは各々の「好き」なポケモンで組んでほしいと思いますので、割愛します。
(私自身も、基本的には「好き」なポケモンで種族統一をしています。この「好き」というのは、ビジュアルや設定が好きなポケモンでもあれば、ステータスや特性などの性能が好きなポケモンだったりもします。さらに言うと、私はシャンデラが一番好きなポケモンですが、好きになったきっかけは後者の性能面です。今はビジュアルも大好きですし、愛着もあります。)
種族統一するポケモンを決めたら、以下の手順でパーティを作っていきます。参考に、私がSV最初期に作成した、テブリム統一を例として書いていきます。
(1)ステータスや技などを確認する
まずは、統一を組もうとしているそのポケモンのポテンシャルをひととおり確認しましょう。ポケモン徹底攻略さんで検索するのがもっともよいと思います。
ステータスを確認していくうえで、特に注目したいのは、以下の3点です。
- 素早さライン(特に1,2段階上昇時にどこまで抜けるのかの確認)
- 物理・特殊それぞれの技範囲
- 変化技
それぞれ解説します。
①素早さライン
素早さはどのポケモンにおいても重要です。どのくらい振ると何族を抜けるのか、スカーフを持たせたらどこまで抜けるのか、相手が麻痺だとどうか。このあたりは先んじてチェックしてメモしておきましょう。後々の構築作成のポイントになります。
テブリムの例を見ていきます。
素早さ49族とかなり遅いですが、最速スカーフで最速98族を抜けます。また、こちら最速で相手麻痺の場合、最速150族と同速になります。つまり、最速スカーフなら最速サザンドラより速く動くことができ、相手を麻痺させれば、最速ドラパルトや龍舞した最速カイリューの上を取れます。実際にこういった相手に当たるかはわかりませんが、調整の指標にはなることでしょう。
テブリムのような素早さの低いポケモンであろうと、素早さ調整の意味が大いにあることがわかるかと思います。
②技
ざっとリストアップしておくと、あとで見やすくておすすめです。もちろん、使いやすい目ぼしい技のみに絞ってもいいと思います。
攻撃技については、タイプごとでまとめるのもおすすめです。こうすることで、物理・特殊のどちらかでしか持てないタイプの攻撃技が見つかったりします。テブリムであれば、電気技は物理のみですし、草技は特殊のみになります。こういった違いをもとに、作る型を考えていきます。
変化技は、基本的にはすべてリストアップすることをおすすめします。意外な技が使えることもあるからです。この中からまず目ぼしい技を挙げると、両壁、めいそう、トリックルームあたりは誰もが目を付けることでしょう。壁を貼れれば裏の個体が動きやすくなりますし、めいそうの積みの起点にもなります。また、トリックルームをすれば、素早さで不利な相手にもチャンスを作れそうです。
このように、ポケモンごとの特徴をステータスと技から大雑把に分析します。これを基に、構築を作っていきます。
(2)育成案の作成
では、実際に育成する型の案を作っていきます。その際に、ある程度「役割分担」を考えておくことが大事です。具体的には、
- 起点作成役@1
- アタッカー・積みエース役@3
- その他補完役@2
といった感じです。
また、アタッカー・積みエース役は、可能であれば物理型と特殊型の両方を用意できているとよいですね。もちろん、ポケモンによってはアタッカーが多かったり、起点作成に多く割いたりすることもあるので、あくまで目安です。これにテブリムを当てはめてみましょう。
①起点作成役
そもそも起点作成といえば何をするかというと、「状態異常の付与」「相手デバフ」「ステルスロック、まきびしの展開」などが主になります。これにより、後続のポケモンでの積みや全抜きをサポートします。
(よく採用される技として、「ちょうはつ」「ステルスロック」「アンコール」「でんじは(でんきだまなげつける)」「がんせきふうじなどの相手の素早さを下げる技」「バークアウトやとびかかるなどの相手の攻撃・特攻を下げる技」あたりがあげられます。私もよく使います)
テブリムの場合、技リストを鑑みるに、両壁+ほっぺすりすりをさせるのが無難でしょう。麻痺させてからさらに行動できるようにしたいので、すばやさは最速に。そうなると、耐久力に不安が生じるので、もちものはきあいのタスキがよさそうです。特性は、相手のちょうはつなどの補助技をシャットアウトできる、マジックミラーがよさそうです。
②アタッカー・積みエース
基本的に、アタッカーには火力アップアイテム(いのちのたま、たつじんのおびなど)を持たせ、技範囲を広くして、多くの種類の相手と戦えるようにしておきます。積みエースには、耐久力を補助できるアイテム(たべのこし、オボンのみなど)を持たせ、積み技はもちろん、必要ならば、回復や妨害技も持たせると全抜きがしやすくなるでしょう。また、相手からの妨害を防げるアイテム(ラムのみ、おんみつマントなど)もおすすめです。テブリムの場合、どんな構成にしましょうか。
アタッカーは、タイプ一致打点のサイコキネシスやサイコショックを中心にし、悪タイプの弱点を突けるマジカルシャインや、ゴーストタイプの弱点を突けるあくのはどう、その他サブウェポンを加えていく形になるでしょう。奇襲もできるスカーフ型と、火力を重視したいのちのたま型を暫定の案として置いておきます。
積みエースは、めいそうを軸に戦うことになるでしょう。物理技主体の相手への対抗策としてあまえるを入れたり、回復しながら戦える技としてドレインキッスをいれたり、ワンチャンスを作れる麻痺を入れるためにほっぺすりすりを、それと相性のいいみがわりを入れたり、といった感じでしょうか。火力を求めるならアシストパワーもありですね。耐久力をあげるため、もちものはしんかのきせきがよいでしょう。
物理特殊両方の型を用意できるとなおよいですが、流石に物理型は厳しそうです。攻撃力を上げる積み技がなく、エスパータイプの物理技もありません。ここは一旦あきらめましょう。
③その他補完役
補完役には、上記の①、②では対応できない相手への戦術を用意することになります。
テブリムの場合、麻痺展開が通らない電気タイプ相手や、打点の通りにくい鋼タイプ相手が今のところ厳しそうです。となると、補完役には、「地面打点」+「即攻性」を持たせたいところです。
テブリムは地面技を覚えないので、ここはテラスタルでカバーしましょう。問題は、「即攻性」のほうです。テブリムは火力の高いポケモンではないので、すぐに火力を出すにはこだわりメガネが必要でしょう。しかし、サポートなしでは相手に上から行動されて倒されてしまいます。積み展開はすでに作ってあるので、他の展開方法でいきたい。となると、トリックルームで支援するのがよさそうです。これならば、電気タイプが相手でもこちらが先手を取れます。このように、補完枠の構成を決めていきます。
余裕があれば、他にも採用できそうな型をメモしておくのもよいでしょう。もし、上記の型でうまくいかないことがあった場合に、柔軟に対応できます。
ここまでパーティの基礎がまとまったら、とりあえず育成し
ました。(安心と信頼のました工法)
こんな感じで種族統一パーティができあがります。
突然パーティが生えてきましたが、実際こんなもんです。とりあえずある程度アイデアがまとまったら育てましょう。
耐久調整とか、テラスタイプとか、技範囲の選定とかに迷うようなら、ひとまず直感で決めてしまいましょう。戦いながら試し、何か違うと思ったら変えていけばいいです。努力値振りに困ったらぶっぱでok。まずは
Just do it!
※ステータス確認の項でお話ししましたが、素早さの調整だけはしておくとよいです。先手を取れるかどうかは特に勝敗への影響が大きいので。
2章 実際に対戦しよう!
パーティができたら、ひとまず対戦しましょう。主な種族統一の対戦場所として、毎週火・木・土・日曜の夜21~24時に、ポケモンSVのパスワード通信対戦を行っている「リピートボール級」があります。
ルールはこの画像の通り。
たいてい潜っている人がいるので、時間になったらとりあえず行ってみよう!
(画像の用意の都合で、異なる日の画像を使用しています)
マッチングしたら、この画面になります。
ここで、対戦ルールを決めます。もしあなたがルール決定役になったら、ノーマルルールを選べばOKです。
あとは、使用するパーティを選んで準備完了!
双方の準備ができたら、ポケモンを3体選んでバトル開始です!
時間切れや操作ミスなどで、選出するポケモンの数が3体未満になったり、あるいは3体を超えてしまったら、降参して仕切り直しましょう。よくあることなので、気にせず次の対戦に臨みましょう。
対戦を終えたら、休憩するなり、すぐ次の試合を求めてマッチング再開するなり、反省するなり自由です。とりあえずは、時間の限り、どんどん対戦を楽しみましょう!
その際に、ひとつだけ大事なことを。対戦内容は簡潔にメモしておきましょう。自分は何統一で、相手は何統一だったのか。勝ったのか負けたのか、その主な要因はなんだったのか。これくらいをさっと記録しておくことが重要です。これが、次の章「対戦後にできること」につながっていきます。
あと、スクリーンショットも適宜撮っておきましょう。思い出作りにgood。
対戦を満喫したら、スクショ画像とともに #リピボ級 でツイートもすると、より良いですね。私がテブリム統一で参戦したときはこんな感じでした。
#リピボ級
— すずり@Edge (@suzuri_ghost609) 2022年12月22日
新星テブリム統一(再戦サーフゴー)でした!チオンジェン、ベトベトン、テツノブジン、イーユイ、ノココッチ、オーロンゲ統一の方々、対戦ありがとうございました! pic.twitter.com/KuR5R7fxtQ
同時に、他の参加者さんのツイートも同タグで見てみるとよいです。いろんな統一があって見ていてとても楽しいですよ。(私の趣味です)
3章 対戦後にできること
とりあえず対戦直後はもう0時ですから寝るとして、その次の日からのお話。
その日の戦績はどうだったでしょうか?種族統一の性質上、有利不利が大きく影響しやすいので、勝ち越したり負け越したりは人それぞれでしょう。ですが、何らかの改善点は見つかるはずです。それを後から振り返り、洗い出しましょう。
〇〇統一には勝てた。起点作りからの積みエース展開が通った。
××統一には負けた。相手のテラスタルが上手かった。
△△統一にも負けた。初手みがわりで麻痺展開を防がれてしまった。
勝てたときはどの戦術を通したのか。負けた時の要因は何なのか。それを反省していくうちに、どう改善すべきかがおのずと見えてくるはずです。
テブリム統一での話をしましょう。実は、構築して最初のときは、バトン型をよく使っていました。しかし、対戦を重ねるにつれて、バトンをつなぐメリットがあまりないと判断し、その型をあきらめました。かわりに、アタッカーを増やし、素早さで優位をとる相手への戦術を増やしました。また、メガネ型は地面テラスから格闘テラスへと変更しました。これは、苦手な悪タイプに対して、積み型のフェアリーテラスを通しに行こうとすると、鋼テラスで反撃されて負けることが多かったからでした。そこで、悪対策を、鋼テラスもろとも貫通できる格闘テラスメガネ型に一任したのです。
初期からいる中で唯一不変なのは積み型です。輝石HBでとりあえず作った型でしたが、安定して展開でき、耐久力も存分にあるので、かなりの場面で活躍してくれました。勝因の多くがこの子だったので、変更する理由も特になかったです。
こんな感じで、
①まずは構築をつくる
②とりあえず戦ってみる
③対戦を分析して改善していく
というのが私の種族統一のやり方です。いきあたりばったりですが、この方が気軽につくれますし、いろいろ試せて楽しいのでおすすめです。
まとめ
大雑把に書きましたが、こんな感じで緩く参加できるのが種族統一のいいところだと思います。誰でも気軽に参加できる種族統一、ぜひあなたも始めてみては?
Twitter では、#リピボ級レンタル から種族統一のレンタルパーティも見られます。そちらを利用・参考にしてみるのもvery good!です。お試しあれ!私のテブリム統一もレンタル公開してありますので、気になった方はチェックしてみてください。
いつかの火・木・土・日夜21時に、相まみえましょう!
さらに!
今月12月25日には、モヴさん主催の種族統一仲間大会「種族統一plain」が開催されます!#とうプレ を今すぐチェックだ!
#種族統一アドベントカレンダー2023 25日の企画として、種族統一も可能、一族統一もOKな仲間大会「種族統一plain」を開催予定です。
— モヴ@ (@XXXrhsx) 2023年11月29日
ルール画像に文字が多いですが、よく読んでご参加いただけたら嬉しいです。
仲間大会ID取得予定日は12/18(月)です。 ハッシュタグは #とうプレ をお使いください。 pic.twitter.com/gBsCMgmd56
ポケモンSV仲間大会 ポケモンコンバット ヘビー級 大会要項まとめ
情報が多数のポストに散らしてしまったので、本ブログにまとめます。
仲間大会「ポケモンコンバット ヘビー級」は、ポケモンSVで10/29(日)21時に開催される、1on1の仲間大会です。以下常体。
○基本ルール
日程:10/29(日)21:00-23:00
ルール:シングルバトル ノーマルルール
持ち時間:3分
試合時間:10分
試合回数:20回
○特別ルール
・参加可能なポケモンは以下の画像の通りである。
・バトルパーティに入れられるポケモンは「1体」のみの完全1on1のルールである。
・持ち物は自由に持たせられる。
・テラスタルは「一致テラス」のみ使用可能とする。
例 カイリュー(ドラゴン/ひこう)
ドラゴンテラス➡️自身のタイプと一致するため、使用可能
ひこうテラス ➡️自身のタイプと一致するため、使用可能
ノーマルテラス➡️自身のタイプと不一致なため、使用不可能
○大会ID
NMH4NV
が本大会の大会IDです。エントリーするとパーティの変更ができなくなるため、エントリーの際はパーティに不備がないかの確認を入念にお願いいたします。
○景品
・景品対象者
☆優勝:オーガポン++画像のポケモンから2体+画像のボールから2個とくせいパッチ
+???(優勝かつ主催討伐時に特別賞を贈呈します)
◎準優勝:画像のポケモンから2体+画像のボールから1個+とくせいパッチ
●3-5位:画像の色違いから1体+とくせいパッチ
▽ランダム賞(2名):画像の色違いから1体
※ランダム賞対象者は、大会終了後、抽選ツールを用いて1-5位以外の参加者(違反者を除く)から2名選抜される。
景品一覧
(最大証ボックスは通常色)
選択順は順位の高い人から順番になります。そのため、贈呈まで時間がかかる場合があります。
○その他
・ルール違反者に景品は贈呈されない。もし違反者が出た場合、景品対象者の選定の際は、他の参加者の順位を繰り上げることとする。大会終了後の順位発表も同様である。
・ノーマルルールのため、NNは表示される。
・大会開始後もエントリーは可能である。
○最後に 主催からのコメントとお願い
本大会の運営において、延期や告知を円滑できず、詳細をまとめたアナウンスも大会前日に行う運びとなってしまいました。申し訳ありません。それでも参加いただけるのであれば、是非とも本大会をお楽しみいただければと思います。
そして、1点お願いがあります。大会終了後の景品配布などを円滑に行うために、終了後に「TN」「使用ポケモン」のわかるポストを #ポケモンコンバット と併せて投稿することのご協力をお願い致します。
それでは、10/29(日)21時に、大会の壇上でお会いしましょう。
すずり(@suzuri_ghost609)
統一の食指
○はじめに
近頃、私は何かしらの「統一」パーティで活動してます。私がSVでしてきたのは、単タイプ統一、種族統一、霊統一の3つ。
これらを行うに至るまでのモチベーションの発露はどのようなものだったのかを個人的にまとめます。完全に自分用ですが、気になる方はお目通しください。
○単タイプ統一
SVで初めてランクバトルに取り組んだ、シーズン1でのコンセプト。きっかけは、「ハカドッグ」と「ハルクジラ」と「ムウマージ」の共通点であったことです。
なぜこの3体が選ばれたかというと、単純に、性能が気になったポケモン、および、好きなポケモンだからです。順を追って説明します。
ハカドッグは、ゴーストタイプのポケモンで初めて「天候による素早さ倍化」を獲得したポケモンです。さらに、専用技の「おはかまいり」の性能も、目を見張るものでした。実際に動かして試してみたい、となったわけです。
この子の特性はすなかきですので、砂パを組むことになりました。霊ポケにすなあらしを入れてまで動かす気にはならなかったので、砂起こし要員をロースト砂漠で確保。誰になったのかは後ほど書きます。
余談ですが、ゴーストタイプのポケモンで初の「あくび」習得ポケモンでもあります(こちらはラウドボーンも同様)。
ハルクジラは、アルクジラの可愛さに惹かれての採用です。ホエーホエーという愛くるしい鳴き声、丸っこいフォルム、柔らかそうなおてて、くりくりしたおめめ、いやはやなんと素晴らしいものか。色違いを捕獲、進化させて、黒がカッコよく目立つのも良いものでした。
性能的にも、意外と高い素早さ73(ガッサを抜けるのが大きかった)、広く相手取れる技範囲、特性ちからずくで技強化と、単体で対面的に動かしてもなかなかやれる子でした。水テラスと組み合わせて、キョジオーンを返り討ちにしたことも。天候エースにもしたくありましたが、ハカドッグと競合すること、フレキシブルな雪要員が単タイプにいないことから断念しました。
ムウマージは、7世代の頃から大好きなポケモンだったので採用しました。USUM終盤のレート戦で、霊統一パーティで潜り、レートを1700まで上げられたのは彼女のおかげでした。その思い出で採用したものの、なかなかうまく動かせなかったので、これからうまい使い方を考えていきたいものです。なんかとんでもない競合相手が現れてしまいましたが、(主にみちづれとおにびで)差別化はできますので、それはそれ。
ムウマ、およびムウマージは、今作のグラフィックによってより可愛さを増しています。タマゴ孵化厳選してもらえるとよくわかるのですが、産まれるときに、ふわっと髪が広くなびくのです。毎回ハァッという声が出そうになります。ぜひお試しあれ。
上記の3体に加え、サンドイッチパワーで出会った色違いサダイジャ、色違いオノノクス(証付き)、相性補完担当のブロスターとともに、ランクバトルをビギナーからマスターまで駆けました。霊テラス鉢巻おはかまいりハカドッグが大体破壊してくれたのでめちゃくちゃ楽しかったです。具体的には、HBモロバレルが確1でした(珠でもステロ込み確1なので、改良後は珠型)。
○種族統一
リピボ級(Twitterにて、週4で夜に開かれる種族統一対戦会場)がSVでの活動を開始されるとのことで、剣盾に引き続いて参加しました。
せっかくやるなら話題性を呼ぶことのできるポケモンにしようと思ったので、サーフゴー統一にしました。集めるのが大変すぎたので、12月当時には3体のみでの参加となりましたが、、、(現在は6体揃っています)
その後、剣盾で種族統一にハマるきっかけとなったテブリム統一をSVでも構築しました。新規習得の技で、かつ有用なものが多かったので、剣盾の経験を活かしつつ、新要素を組み込むのがとても楽しかったです。具体的には、フェアリーテラスタルによって苦手な悪を受けつつ、めいそうドレインキッスで耐久する、新規習得のトリックルームから、メガネトリルエースを降臨させる、など。また、リフレクターも新規習得し、両壁を貼れるようになったことも大きな強化点でした。
テブリム統一は、レンタルパがTwitter上で公開されています。#リピボ級レンタル から探せますので、ぜひご覧ください。他の種族統一の構築も様々みられますので、お気に入りの構築を探してみるのもよいかと思います。
あと、寅年の終わり、卯年の始まりということで、FFの方がエースバーン統一を作ったのに合わせて、ウインディ統一を作り、フレ戦していました。かくとうテラスにどげりウインディでじゃれてました。
今後作る種族統一については、まずは、ハルクジラ統一を作るところからかな、と思っています。色違いアルクジラが8体ほどいるので、カスタマイズは効くかな、と。
それならアルクジラ統一でもいいのでは?テブリム統一を作っているのなら、進化前統一も好きなんじゃないの?とお思いの方もいるかもしれませんが、アルクジラ統一に関しては見送ります。戦術の幅を感じられなかったので、素直にみんな進化させようかなと思います。割とこれは大事な要素で、「好きだろうと、戦える戦術がないとやる気は起きない」というのが私のスタンスです。アルクジラには、下克上をできるほどのスペックを見出せなかったので、やりません。ちょうはつみがわりを咎める手段がないですし、通せる戦術も、ゆきがくれ回避ゲーにしかならないのはゴメンです。
何かパーティを組むのなら、「明確に強い勝ち筋」を見出せることが大事だと思います。私は、これが見つかって初めて、パーティを組もう、と思えるのです。
○霊統一
実は一番最後に始めたのがこれです。というのも、単タイプ統一でなかなかに楽しんだためか、ランクバトルのモチベが落ち着き、種族統一のモチベが盛んになっていたからですね。
また、別ゲー(主にイカ、マイクラ、アークナイツ)のやる気が高かった、それを一緒にする身内がいたことから、ポケモンのほうはおろそかになっていたりしました。そちらが落ち着いた頃には、シーズン2終盤、すなわちシリーズ1の終わりが近づいていました。流石に一度はしておきたい、特に、ハバタクカミが来る前にムウマージを活躍させたい、ということで、急遽組み始めた感じです。
シーズン2はマスターボール級で霊統一を試しましたが、苦戦を強いられた形でした。ゴーストタイプの強力なポケモンが多く、対策が厚い、という、なんとも7世代から続く既視感のある環境でした。こういう環境では、ムウマージを活かしてあげることがなかなかできませんでした。ドラパルトの台頭、スカーフサーフゴーおよびマスカーニャの多さなど、ムウマージが素早さで不利を取り続けていたのが主たる要因だったと思います。また、相手の起点作成役を起点にして、わるだくみを積んでアドバンテージをとる、という戦術も、天然ポケ蔓延る環境では動かしづらかったです。
結果として、ムウマージは受け対策に特化した型となりました。ヘイラッシャ対策の電気テラス10まんボルト、特殊受け対策のサイコショックをいれ、あとは受け破壊用のわるだくみ、積みの安定化のためのみがわり。まさかの霊技ゼロに落ち着きました。
実際に受け構築にあたったのは20戦ほどして1度のみ。しかも、受けでは流行り(?)の悪テラスハピナスにサイコショックが無効化されて止められる、という悪夢のような形で幕を閉じました。悪テラスハピナス許すまじ、、、
シーズン3ではというと、ハバタクカミが解禁され、ムウマ関連のポケモンが3種族に増えたので、ムウマ・ムウマージ・ハバタクカミの3体パーティでランクバトルに潜っています。現在6勝10敗でハイパーボール級沼り中です。がんばります。
余談ですが、前シーズンよりも、ムウマージを汎用的に動かせる型にした(というより、するしかなかった)ので、活躍機会が増えて楽しいです。
○おわりに
ただの日記のような記事ですが、お読みいただき、お楽しみいただけたのであれば幸いです。やる気、モチベの発生、消滅は色んな状況で起きるものですから、のびのびと、やりたい構築をやっていくスタンスで続けていきます。気分屋ですが、霊統一でランクバトル上位を目指すのも、まあいつかやります、きっと。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
すずり
(Twitter: @suzuri_ghost609)
・種族統一の構築モチベの補足
(蛇足ですので興味のある方のみご覧ください)
アルクジラ統一を組まない、というお話をしましたが、逆に、なぜ剣盾ではヒトモシ統一を組んだのか、という点の説明をしておきたいので、ここに書きます。
ヒトモシ統一を組むことにしたのは、剣盾最後のリピボ級?種族統一?仲間大会だったかな、と思います。実のところ、2日前までは、これは無理だな、と諦めていて、組む気はさらさらなかったです。進化前、それも種族値合計300もないヒトモシではやりようもない。トリルからのダイマエース降臨はできるが、その後が何も続かない。ダイマックス環境なので、ちいさくなるの回避ゲーも、相手にダイマックスを使わせた後でないと無理でした。
そこで考えたのは、進化前種族統一が「弱い」理由でした。数値が低いと何が問題になるのか、というのをまとめようと、ぼんやりと頭の中で考察しました。数値が低いなら、対面勝負では基本勝てない。ならば、起点を作り、積んで対抗するしかない。だが、そのことは相手からもわかるので、起点を作られる前にちょうはつやみがわりをされる。これによって初手から行動を潰されて、瞬間のうちに瓦解する。
これが、テブリム統一の経験にも基づいた、進化前が進化前たる所以です。相手の行動一つで何もできず散る。それでは戦っていてなにも面白くないし、やる意味も失われる。ただ負けるだけのゲームなんてしません。当然のことです。
ヒトモシ統一を組めたのは、この前提条件を破壊できたからでした。初手からダイマックスを使い、火力全振りで奇襲すること。初手様子見のちょうはつ、みがわりを逆手にとり、全力で叩き伏せること。ヒトモシにはこれができた。なぜなら、特性「すりぬけ」を有したから。様子見のちょうはつ、みがわりの両方を咎められたから。詳しくは、わたしの過去の記事を参照いただきますようお願いします。
https://suzuri-ghost.hatenablog.com/entry/2022/10/16/212526
このひらめきがなかったら、当時、ヒトモシ統一は組まれることがなかったでしょう。
進化前統一にも、流儀はいろいろあることと思います。ですが、私は、「勝てなきゃ面白くない」が根本にあり、それと反する統一は一切合切組むことはない、という考えで統一をしています。
「勝てるように考える」ことを第一にしていない以上、なんとも対戦ゲームとしてはは逆説的な手法でしているようにも思ったりします。ですが、これが私なりの楽しみ方なのです。
テブリム統一者が見る、テブリムの剣盾からSVへの変遷雑感
まえがき
テブリムにとても多くの有用な新規習得技が与えられていたので、カキシルス(あく・くさ)(タイプ不利)(D高すぎ)
前章
テブリムというポケモンの詳細、剣盾での構築について
・基本情報
タイプはエスパーのみ。フェアリー複合ではない。剣盾中期くらいまでは、毒技や鋼技を悪技より優先的に撃たれたこともあった。
特性はいやしのこころ、きけんよち、マジックミラー。マジミラは基本バレるので補助技はあまり飛んでこない。きけんよちバレしたらちょうはつされた。
種族値:57-40-65-86-73-49 計370
進化前にしては高め。特筆すべきはその特攻。100に近い数値は魅力的。進化後のブリムオンから、低い素早さを想起されるが、テブリム時点では素早さ種族値49と、カバルドンの1上を行く速さであり、最速スカーフでサザンドラを、相手麻痺状態で最速フェローチェを抜ける。
HBDは進化前相応、Dは少し高いか。輝石を持たせてHB特化してようやく耐えながら色々と行動する余裕を持てる。
・剣盾で主力だった技
起点作成技1。リフレクターは覚えない。
あまえる
起点作成技2。リフレクターの代用。
みがわり
積みの保障のための技。HB特化輝石持ち×あまえるの組み合わせで相手の物理技をみがわりが耐えるようになる。
めいそう
唯一の火力上げの積み技。みがわりを置いて、限界まで積む。
バトンタッチ
積みをエースに繋ぐことができる。この技の存在のおかげで、エースが技範囲を広く持ち、HPを十全に確保できた。
Dの高い相手への打点。
ワイドフォース
ダイサイコの後に。ダイマ終了後も、ダイマ時と近しい火力を出せる。
アシストパワー
積みきれれば最強の打点。エースに入れたかったものの、技範囲を優先することの方が多く、実際はあまり入れることはなかった。バトン構築に依存していたのが要因と見ている。
マジカルフレイム
対鋼打点。相手の特攻を下げるので、起点作成にも有用。
対沼魚決戦兵器。回復もできるのがとても重要。
対悪打点。
対霊打点。
ほっぺすりすり
タスキを削りながら相手に麻痺を撒ける超優秀技。テブリムの生命線。身代わりされると詰む。
・その他、剣盾から使える技
メロメロ
最終手段。技範囲や積み技優先に押されて出番少なめ。積んでバトンの型にも入れたかったが、技スペースがなかった。
こらえる・いやしのねがい
ダイマ枯らしからのエース復活で採用したセット。結局積みバトンしないと火力不足だったため、採用されなくなる。
前述のダイマ枯らし型の余った技枠にいれた。相手にいやしのこころを押し付ける。必要性が薄い。
でんじは
ほっぺすりすりでよい。スカーフ型のダイウォール媒介でのみ採用。
サイコショック、ワイドフォース、アシストパワーに押されて出番なし。眼鏡型ならアリ?
ドレインキッス
ギガドレインと比べて、回復量が多く、半減されにくいのに、なぜか採用していなかった。私が見落としていただけであり、非常にもったいないことをしたと思う。積みエース型のワンウェポンに入れるのがよさそうだったか。
マジカルリーフ
必中だが威力が足りない。必中にするならダイソウゲンでいい。
ぶんまわす・じゃれつく
物理打点。最終盤に物理型を育成したが、積みの手段もなく種族値も低いので、流石に使い道がなかった。サイコカッターが欲しい。
・剣盾でのテブリム統一パーティとその戦法解説
基本戦術
起点作成→めいそうみがわりバトン→スカーフorチョッキでダイマ無双
Q.ダイマエース枠にスカーフ型が候補なのはなぜ?
A.ダイマが切れた後でも、スカーフワイドフォースでワンパンを狙えるため。
サブ戦術:麻痺が通らない相手、素早さ有利な相手など用
チョッキ型初手ダイマ→こらえるいやしのねがい型でダイマ稼ぎ&チョッキ型蘇生→めいそうバトンでチョッキ型再降臨orチョッキ&スカーフの二者で対面ごりおし勝負
おまけ 物理型
本題 SVへ渡ったテブリムの変化
・新規習得技
リフレクター
片壁問題解消。あまえるが必須でなくなり、積みバトン型の技スペースに余裕ができた。バトンに頼らずアシストパワーで自分で殴ったり、バトンまでの余裕を作れる回復技:いのちのしずくなどの採用が視野に入るか。
トリック
スカーフやしっぽを押し付けられるようになり起点作成の幅が拡大した。他にも活かせる道具を開拓していきたい。
サイコフィールド
ダイサイコなしで、サイコフィールドを自力で貼れるようになった。
別のフィールドも習得。マジミラがあるのでそんなにいらない。
念願の習得。戦術の幅がとてつもなく広がった。
スピードスター
必中ノーマル技。今のところは使用予定なし。
テラバースト
実質全技範囲。早くフェアリー化させたい。実際、一致ドレインキッスが強力だと踏んでいる。
・喪失技
メロメロ
リフレクター習得により、積みバトン型の技スペースが1つ空いただけに、結構痛い。
ワイドフォース
サイコフィールドを習得したので、活用できただけに、とても痛い。
アロマセラピー、しんぴのまもり、いびき、りんしょう
一応全てに触れるために書いた。特に言うことなし。
・剣盾から続投してよかった、安心した技
バトンタッチ
技マシン続投により引き続き覚えられる。したがって、剣盾での基本戦術を維持できる。
マジカルフレイム
技マシンから消えたものの、ミブリムのタマゴ技として習得するようになった。ものまねハーブ様々である。
ほっぺすりすり
起点作成の要なので、なくなったら組めなくなっていたかもしれない。本当によかった。
おまけ みがわり
性能がそのままで安心した技。ただし、相手に使われると詰む技筆頭でもあるので、みなさんは使わないでください。願わくば、ミブリムのレベル技にして、技マシンからは消去されてほしい。
終章
テブリム統一の構築はまだできていないので、この記事はここで終わりです。これから組み始めますので、そのうち対戦でお目見えすることでしょう。お楽しみに。
(野生ではかなり見かけづらくなってしまったので、さすがに色違い統一はしません。そもそもヤバチャと生息域が異なるとか、シンボルエンカに統一されたから事故で6体集まることがなくなったとかetc)
「変態」が輝く 創意工夫の種族統一 ポケットモンスター スカーレット/バイオレット・ソード/シールド
この記事は、種族統一アドベントカレンダー2022 11日目の記事となります。
冬の陽だまりがことのほか暖かく感じられる今日この頃、12月も中旬に入り、アドベントカレンダーも折り返しに近づいております。この度は、私すずりの記事をご閲覧くださり、誠にありがとうございます。
本稿のテーマは、種族統一と「変態」の関係についてとなります。種族統一とはなんぞや、それが「変態」とどう関係するのか、そもそも「変態」とは何なのか。
ぜひ、ご一読いただければと思います。よろしくお願いいたします。
以下、常体。
1 「変態」とは
ポケモン対戦において、「変態」という言葉が使われる場面は、基本的には、メジャーでない 型*1に遭遇した場合である。今現在、ポケモン対戦の中心地であるポケモンSVのランクバトルにて、頻繁に登場するポケモンで例えるならば、物理型サザンドラ、特殊型ミミッキュなんかは、「変態」と呼ばれることだろう。「ふつう」は使わない型、そんな型のポケモンは、俗に、「変態型」と呼ばれている。
変態型のポケモンは、広く汎用的に戦えるポケモンではなくなるのが大半だ。何かしらのポケモン数種を徹底的に対策したがために、基本的な型であれば勝てた相手に勝てなくなる、勝てる相手が大きく減る、というのが、変態型の共通点といえるだろう。例えば、物理型サザンドラであれば、もろはのずつきによって、本来苦手なウルガモスに有利を取ることができる。一方で、特殊型なら有利だった、物理受け型相手に不利になってしまう、こうげきの能力値はそこまで高くないため、様々な場面で火力不足に陥る、といった形だ。メリットに対するデメリットが大きく、そのため、そういった型のポケモンを使うトレーナーは少なく、したがって、「変態型」と呼ばれるのである。
それでも、一定数の変態型のポケモンが存在し、この言葉が意味を持って生きているのは、変態型を好む人々がいるからである。想定とずらした一手により相手を困惑させるのも、対戦における楽しみ方のひとつであろうし、そういった奇襲の優位性も存在するのは確かなことだろう。また、自分で考えた変態が相手に刺さるときの気持ちよさも、なかなかに代えがたいものである。
2 種族統一とは
「変態」と種族統一がどう関係していくかの話の前に、まずは種族統一とは何なのかを簡潔に説明する。
種族統一とは、戦うポケモンを1種類に統一することを指す。すなわち、パーティに入るポケモンは、すべて同じポケモンでなければならない。具体的には、通常のランクバトルのパーティの例として、ミミッキュドラパルトロトムキョジオーンサザンドラサーフゴー、というパーティがあるとしたら、種族統一のパーティは、ミミッキュミミッキュミミッキュミミッキュミミッキュミミッキュ、といった具合だ。
私がよく種族統一で対戦をさせていただいている、「リピボ級*2」での対戦では、持ち物重複不可、選出は3体とする、などのルールで行われている。*3
私は、種族統一での対戦は、ポケモン剣盾から始めた者であり、その対戦の大半を、リピボ級およびその前身にて経験してきている。そのため、種族統一の対戦について記していくこの記事は、以上のリピボ級ルールを前提としたものとなることをご理解いただきたい。
3 「変態」が輝く場 種族統一
本題に入る。先ほど説明した、「変態」が、種族統一で輝く、というのは、どういうことなのか。それは、種族統一という対戦ルールの体質に関係している。
先述の通り、種族統一の対戦において、用意するポケモンは1種類のみである。しかし、その型については、6体のポケモンすべて、ルールの範囲内で如何様にしてもよい。留意点といえば、レベルが自動的に50に統一されることと、持ち物重複不可程度のものである。
ミミッキュの種族統一を作るとしよう。最もメジャーで、確実に強力といえる、いのちのたまつるぎのまい物理型ミミッキュは第一に入ってくる。アタッカーを多めに用意するなら、火力アイテムをのろいのおふだなどで妥協して、同等の型を用意すれば、攻撃面で困ることはないか。なんなら、通常の対戦で強力な、そういうミミッキュを持ち物を変えてたくさん用意してはい完成、でよいのではなかろうか?
それで勝てる試合も多くあることだろう。実際、ランクバトルで強力な型は、種族統一の対戦においても強力だ。しかし、種族統一は、それで終わりではない。
物理の積み型一辺倒では、防御の高い相手には勝てないのではないか?かたやぶりでばけのかわを貫通して弱点を突いてこられたら?やけどを入れられて耐久されてしまったら?
通常の対戦であれば、周りの別の種族のポケモンでカバーすればよい。しかし、ここは種族統一の対戦。ミミッキュを選んだのなら、相手に何が来ようと、全てミミッキュで対応せねばならない。相手がキョジオーンでも、デカヌチャンでも、ラウドボーンでも、だ。
あらゆる可能性への対処を、同一種族のポケモンのみで考察する。それが種族統一の対戦における最たる特徴であり、私の思う醍醐味である。そして、変態はここで輝きを魅せる。
物理要塞対策に特殊型を入れてみよう。ミミッキュを見て物理耐久型のポケモンがくるなら、ミミッキュのとくこうが低くとも、想定外の一撃を与えられるかもしれない。少なくとも、物理型だけでは勝てない種族相手への突破口になりえる。
どこかで使ったのろいいたみわけ型も流用できるのではないか。回復技を利用した耐久型相手には刺さるはずだ。最悪、素早さで勝っていれば、でんじはと絡めて無限の勝ち筋を作れる。圧倒的に強くはなくても、物理型とは異なる範囲での汎用的な型になりえる。
ここまでできついのは何だろう。素早さで勝てない相手には不安が残るだろうか?ならば、トリックルームを絡めるか、こだわりスカーフでの奇襲をするか?スカーフ型なら、トリックを使った型を育てたことがあったし、それを引っ張り出して来ようか、、、
相手に何が来るかわからない、環境ポケモンなどいないのだから。相手はドラパルトとも、ロトムとも、サーフゴーとも限らない。であれば、相手に広く対応できるよう、こちらも広く構えるしかない。何が来ようとも、勝てる可能性を最大限に広げるために。そこに手を貸してくれるのが、なかなか活躍できず、ボックスに眠ってしまうこともあるが、それでも意義を持って育てられた、「変態型」のポケモンだ。かつて作った歪めた型のポケモンが、思考の一助となってくれることだろう。
当然ながら、種族統一のパーティは変態型の寄せ集めでは勝てるとは言えない。明確な勝ち筋を作れなければ、烏合の衆では太刀打ちできない。ゆえに、変態型を集めるだけで、種族統一のパーティは完成はしない。だが、パーティを作る上で、可能性の一つとなり、手を差し伸べてくれる存在となり、勝利のための一員となるのだ。たとえ結果的にパーティに入れないことになったとしても。
種族統一においては、元は「変態型」と呼ばれるような型のポケモンが、パーティにとって重要なキーとなることも少なくない。6体のメンバー全員が、別々の、欠かせない役割を持ち始める。そうなれば、もはや「変態」という呼称は必要のないものとなるだろう。
4 実際の種族統一における変態型(ポケモン剣盾)
実際の種族統一パーティのポケモンたちを見ていこう。
まず第一に、種族統一のパーティの参考資料として、大いに活用できるサイトを紹介させていただく。リピボ級レンタルDBである。このサイトでは、公開されている種族統一のレンタルパーティを閲覧することが可能だ。ゲーム内でレンタルパーティのコードを入力すれば、実際にレンタルして使用することも可能である。ポケモン剣盾のみならず、ポケモンSVのレンタルパーティも続々と共有されてきている。
様々なプレイヤーの、創意工夫の跡が見られる。今回は引用を控えたが、ぜひとも目を通していただきたい。
こちらのサイトで公開されているパーティを参考にこの項を解説することも考えたが、パーティの作成者でもない私めが横から口を出すのもおこがましいため、今回は私の作成したパーティで解説を行う。一個人の自論となることをお許しいただきたい。
それでは、実際に私が種族統一パーティを組んだ際に育成したポケモンたちを見ていただく。流石にポケモンSVではまだサーフゴー統一しか組めておらず、サンプル不足であるため、ポケモン剣盾における、私の種族統一のパーティを用いて紹介させていただく。また、今回のテーマを踏まえ、基本的には通常の対戦では採用されないような型、すなわち一般には「変態型」と呼ばれるであろう型に注目して紹介する。
本章で紹介するポケモンを含んだ種族統一のパーティは、本章の末尾にまとめて掲載する。
・低いステータスを伸ばす型
私の作成した種族統一パーティから、ラフレシア統一、ヨノワール統一を抜粋する。
ラフレシアは攻撃よりも特攻が優れているポケモンだが、攻撃のステータスも極端に低いわけではない。また、つるぎのまいを覚えるため、元のステータスが低くとも、物理打点を活かしやすいポケモンといえる。その他にも、物理型ラフレシアの利点は、先制技のグラススライダー、特殊では持ちえない格闘打点のドレインパンチ、といった技があり、これらによって、戦術の幅が広がるのは言うまでもないことだ。
続いて、ヨノワールについて。こちらはラフレシアとは逆に、攻撃が特攻より高い。特攻はかなり低く、ただ技範囲を広げるだけの目的で採用するには心許ない。だが、ヨノワール持ち前の耐久力、トリックルームやおにびといったそれをサポートする補助技、そして、特殊方面の積み技:めいそうを覚えられる。これらの要素から、特殊積みエースとしての起用は十分に考えられる。ヨノワールは、実は、自分の攻撃を上げる技を覚えない。そのため、物理一本では、火力不足になるのは日常茶飯事であった。しかし、めいそう型であれば、その不安の解消にもなるし、物理技を対策してくる相手の不意を突くこともできるのだ。
ヨノワールについて、加えて、すばやさの点でも触れておきたい。
いかに素早さのステータスが低いポケモンでも、素早さ調整は重要であることをはっきりと示しておく。何度も書いている通り、種族統一は多様なポケモンが現れる場である。鈍足のポケモン同士が対面することも多いのだ。よって、たとえ元の素早さのステータスが極端に低かろうと、素早さを上げた型を必要とすることは大いにあるのである(必ずしもパーティの全員がそうあるべき、というわけではない)。それほどに、相手より先に行動することのメリットは大きい。
上記の画像のヨノワールであれば、先手でちょうはつを撃つことで、相手からの補助技をシャットアウトできる、という利点がある。根本の火力が不足しがちなヨノワールにとって、補助技は肝要であり、相手にちょうはつされる前にちょうはつを撃てることは、大きなメリットたり得るのだ。
・想定外の積み型
前項でもかなり触れたが、平時では採用されない積み技も、種族統一であれば輝く場面は多くある。シャンデラ、メレシー統一から抜粋する。
シャンデラ統一について、まず、ちいさくなるについては触れておきたい。回避率の上昇により、全て躱して勝つ、という、遍く相手に対しての可能性を持つ。相手が何かわからない以上、何に対しても有効な型、というのは便利だ。ただし、ポケモン剣盾においては、ダイマックス技が必中だったため、率先して採用できる型ではなかった。
ここで私が触れるのは、とける、という技についてである。
とけるの技の効果は、防御2段階上昇。普通のシャンデラではまず見ない技である。このシャンデラは、弱点を突いてくる相手に特効の、カウンターアタックシャンデラとなっている。もしも弱点を突かれれば、持ち物のじゃくてんほけんが発動、火力の補強も完璧だ。
起点作成型のシャンデラから、トリックルーム、おきみやげなどでつないで場に出す。そこからとけるを積むことで、苦手とする岩、地面の物理打点持ちをエサにする型だ。通常の対戦ならば、相手を選びすぎていて、扱うのは厳しい。しかし、種族統一であれば、通常のシャンデラの型では対処がしがたい相手を狙った、多少はピンポイントな型にしてもよいのだ。その方が、結果としては、対応できる相手が増えるのである。
とける弱保のコンボによって、苦手タイプ相手での劣勢を何度もひっくり返してくれた、私のポケモン剣盾における自慢の型である。
メレシー統一について。火力が低く、素早さも低いメレシーだが、それでも積み技での解消法は実は結構ある。
まず、剣盾で物理耐久ポケモンが多く使う、てっぺきボディプレス型。これについては、耐久の高い印象があるであろうメレシーおいては、メジャー寄りの型となるだろう。それも大きな戦力だし、火力要員としても強力だが、触れたいのはこれではない。
触れるのはこちら。物理ロックカットメレシーである。
メレシーの素早さ操作でまず想起されるのは、トリックルームだろう。自爆退場、ステルスロックまであるからなおさらだ。それを見越してか、メレシー相手にスカーフ型や素早さ積み型というのはまず来ない。それを逆手に取った、ロックカット型である。前述のことから、一度積めばこちらがずっと素早さで優位に立つことができる。
技構成は、剣盾のダイマックスを前提としたものとなっている。ダイロック・ダイアース・ダイスチルすべてがメレシーの耐久上昇を助けてくれる。そのため、持ち物:じゃくてんほけんとの相性も良い。ただし、火力がそれ頼りになるのは難点だ。
攻めの印象のないポケモンこそ、一転攻勢の型で突き進むのも、また一興だ。めいそうや、メテオビームを軸にした特殊型で組み込むのも強力だろう。
参考 サポート特化型
そのポケモンが攻撃性能に富んでいるか否かに関わらず、補助に徹した型を作る場合もままある。シャンデラであれば、前項のとける型へつなぐ、トリル即退場型、といった形だ。攻撃技を一切採用しないことさえあるが、通常のパーティにおける起点作成型を、種族統一で置き換えているものだと考えてもらえればよい。
起点作成ひとつをとっても、そのポケモンによる個性が現れる。壁や状態異常技を豊富に扱える種族。トリックルームでの最低限の補佐が限界な種族。壁技が物理特殊どちらか一方しかなく、そこをあまえるやかいでんぱなどのデバフ技でカバーする種族。形は違えど、各々の種族統一における、明確な勝ちパターンのひとつとして、パーティにひとりは抱えておきたい存在である。
まとめ
種族統一が「変態型」の活躍の場所になりうる、ということが、まず第一に伝わって入れば幸いである。そこに加えて、私の自論を1つ述べさせていただく。種族統一を通して、ある1種族のポケモンについて深く調べ、知り、考える、この過程が種族統一の楽しみの一つであるというのが私の考えだ。きっかけは何でもいい。そのポケモンが好きだから、相棒だから。誰かが使っているのを見ておもしろそうだったから。図鑑番号を適当に唱えたらそのポケモンだったから。出会い方は何でもいい、ある種族のポケモンに向き合い、どうやったら勝てるか、どう戦うのが面白いだろうか、そういった、自分だけの創意工夫を凝らす楽しさを、種族統一でも感じてみてはいかがだろうか。そこに新たな発見があることは間違いないだろう。
今回、私が種族統一ならではの型として述べたもののほかにも、種族統一パーティを組む人の数だけ、構築は存在する。種族統一の面白さはこの記事にとどまるはずもない。ぜひとも、私以外の種族統一アドベントカレンダー参加者の記事もご覧いただきたい。
皆様と、種族統一対戦という、自己顕示の場で相まみえることを楽しみにしている。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
おまけ
具体例として使用した種族統一パーティたち
進化前種族統一のある常識を覆す:ヒトモシとともにポケモン統一杯
○まえがき
この記事をお開きいただきまして、ありがとうございます。すずり と申します。この記事は、ヒトモシ統一でポケモン統一杯に参加した筆者が、(柄にもなく)色々と考えたりしたことを書き連ねたものです。私個人のポケモン剣盾での活動の総括的な内容にもなります。緩く、流しつつ、是非ご一読くださいませ。
1.きっかけ
2022年10月15日(土)、この日は何の日だったでしょうか?そうですね、ヒトモシの日ですね。正確には「ポケモンGOにおけるコミュニティデイ:ヒトモシ の開催日」でした。
※ヒトモシの日というと、一般にはヒトモシ図鑑番号607からとった、6月7日が共通認識と思われます。
14時から各地でヒトモシが大量発生し、色違いの確率もとても高くなっている。まさに天国。これを超える天国がありましょうか。(いや、ない。)
ということで、実際に捕獲してきました。
捕獲は主に芹ヶ谷公園にて。町田市の、ポケふたがたくさんある公園です。写真もたくさん撮りました。
運がいい時は、色違いが立て続けに出てくれました。
個体値オールMAXも確保。
色違いは総数33体出ました。ここからポケモンHOMEを経由し、ポケモン剣盾に色違いヒトモシを輸送できるわけです。
これだけたくさんの色違いヒトモシがいるなら、色違い種族統一パにしよう、となるのも当然の理ですね。
そして、同日21時より、仲間大会「ポケモン統一杯」が開催予定でした。ポケモンSV発売も残り1ヶ月という今、剣盾での種族統一の仲間大会はこれが最後かもしれないこの大会に、ヒトモシでの参加を決定しました。
2.進化前種族統一を組むということ
ひとまずヒトモシ統一を組むことは決めた、、、ものの、どう構築したものか。筆者の種族統一の経験としては、シャンデラを初めとしたゴーストタイプのポケモンはもちろん、他のタイプのポケモンもいくつかパーティ育成したことはそれなりにある。そしてもちろん、進化前のポケモンも同様だ。
進化前のポケモンの種族統一を組む上で課題となることは把握している。主には、数値をが足りないことと、技が少ないこと。総合してしまえば、できることが少ないのである。限られた戦術から1、2を絞り出し、通れば勝てる、そういうパターンになりやすい。そして、こういった戦術は総じて「様子見に弱い」のだ。
これはどういうことか。進化前ポケモンの火力は低いので、積みによる増強をしたい。だが、耐久も足りないため、無起点で積めば相手の攻撃で落とされて終わり。ならば、壁、鬼火、電磁波といった、補助技を絡めて起点を作るのが初手の基本である。
これを把握している種族統一プレイヤーは、「みがわり」や「ちょうはつ」で、こちらの起点作成を阻害する。その瞬間、起点作成役の個体は役割を失い、後ろに控える積みエース達は起点を失い本領発揮できなくなる。この時点で形勢はほぼ決するのだ。
この大きすぎる壁は、当然ヒトモシの前にも立ちはだかることになる。ひとまず、数値と技を見てみよう。
3.ヒトモシ統一を通して見る、進化前統一のジレンマ
HBDは当然ぺらぺら、、、と思いきや、H50BD55と、思ったよりはある。ダイマックスすれば、ドラパルトのゴーストダイブくらいは耐えられるようだ。火力のほうは、A30C65。最終進化がC145のシャンデラの進化前なだけあり、Cはそれなりにはある。シャンデラのA種族値よりも10も高い。Sは20。ヒトモシはトリックルームを覚えるので、ここは問題にはならない。むしろ、低くて助かるくらいだ。
技を見てみる。攻撃技も見てみると、特殊はかなり豊富だ。炎は最大火力がオーバーヒートと申し分ない。草もエナジーボールがあり、サイコキネシスで範囲も広がる。残念ながらはかいこうせんは覚えず。
補助技を見てみると、トリルの他には、おにび、あやしいひかりの状態異常系、のろい、おきみやげの退場系、とける、めいそう、ちいさくなるの積み系と、シャンデラと同レベルに豊富。何より、回避のワンチャンスが作れることがとても大きい。おきみやげなどで積む隙さえ作れれば、無限の勝ち筋を生み出せるのだ。希望の光が見えてきた。
起点作成▶︎積み▶︎ダイマ の流れを作れれば、どうにか相手を崩すことも叶うかもしれない。
しかし、今一度、先述した進化前統一の課題を思い出していただきたい。これらの戦術は、「様子見」によって瓦解するのだ。ヒトモシの特性に「すりぬけ」があるため、「みがわり」は問題にならないが、「ちょうはつ」をされれば致命傷である。対策として、メンタルハーブを持たせる手があるが、相手が攻撃してきた場合はワンパンで散るのみだ。初手から「ちょうはつ読みハーブ」「攻撃読みタスキ」の2択で選出しなければならないのは、流石にギャンブルが過ぎる。できる限り、読みや運の要素は削りたい。
進化前統一相手には、初手の様子見が安定。この常識がある限り、起点構築を通すことはなかなか叶わない。だが、そこをメタると、攻撃技が来た場合にしんどい。ジレンマを抜け出せなくなるのだ。
これを脱する手段がヒトモシにはある。ヒトモシだからこそ、といってもいい。
2択を迫られるのなら、その2択を破壊すればいいのだ。
これが私の答え。
「様子見」と「攻撃」の2択を迫られて苦しいのなら、どちらもぶっ壊せる選択をすればいい。
「ちょうはつ」ならこちらが無償で1回分の行動を得られる。「攻撃」でも、先述のギリギリの耐久数値のおかげで、最低限の打撃を与えられる。どちらにも対応可能だ。そして、大半のポケモンが苦しめられる「みがわり」をされたとしても、「すりぬけ」ヒトモシなら問題ない。むしろ、相手のHPが削れるだけの、ボーナス行動である。課題となる相手の行動に広く対応出来るのが、「初手ダイマ」であると考えた。
相手が「様子見」する場合のリターンが最も大きいのが、この戦術の好きなところだ。これによって相手の初手の偵察役を処理、2体目にダイマを切らせるまですれば、完璧である。あとは、裏に控えるタスキトリル+積みエースをけしかけるのみだ。相手のダイマを消費させられているならば、ちいさくなるも十全に機能し、一石二鳥である。
あくまでこれは理想のパターンの話。ダイマしても倒しきれず削られる、2体目にダイマを切られない、ちいさくなるしたものの1回技を当てられて撃沈、、、どれもいくらでも有り得ることだ。それでも、具体的な勝ち筋を1つ、ようやく作れたと考えれば、それで十分。何せ、進化前なのだから。
進化前種族統一の常識を覆す一手。トリックルームによる反逆の狼煙。進化後ポケモンへの下克上。このヒトモシ統一で、ポケモン統一杯に殴り込んだ。
4.構築詳細
○メイン軸 初手ダイマ▶︎タスキトリル▶︎積み
①ヒトモシ@いのちのたま 特性:すりぬけ
ひかえめHCぶっぱ
オーバーヒート
最大打点のみで固めた構成。初手の奇襲で破壊する。
のんきHBぶっぱ
おきみやげ
のろい
こらえる
トリル起動、相手のダイマターン枯らしを目的とした型。基本想定は、相手のダイマ2ターン目に死に出しし、トリルからのおきみやげで裏の積み型につなぐ形。余った枠には、ダイウォールでのトリルターン稼ぎ対策ののろい、ダイマターン稼ぎ用のこらえるを入れた。相手がステロ持ちでタスキが潰れた場合の耐久確保や、ロックブラストを可能な限り耐えることを目的に、HBぶっぱ。
ずぶといHBぶっぱ
みがわり
ちいさくなる
めいそう
ちいさくなるヒトモシ。トリル展開から先制でちいさくなるを積み、無限の勝ち筋を作り出す。攻撃技は火力とPPを考慮してかえんほうしゃ。積み技は火力と耐久を両立できるめいそうにした。とけるも入れたいが、状態異常対策のみがわりは外せなかった。
○サブ軸
相手が「ちょうはつ」を覚えないポケモンの場合は、初手からタスキ起点作成が可能であると想定される。また、相手が「ステルスロック」を覚えるポケモンの場合、後発にタスキ型を置くと役割を失うため、この場合も初手にタスキ型を置きたい。これらのパターンでは、
タスキトリル▶︎積みエース
の流れになる。ただし、エースが倒れた際に、メイン軸の、「後発タスキトリル」のような、確実なカバー手段が存在しない。そのため、積みエースをダイマ枠とせず、ラストに珠ダイマ役を置く、積みエースがダイマで暴れたあと、相手のダイウォール読みで裏に引き、こらえるイバンで再度起点を作る、などを盛り込むこととした。
ひかえめHCベース
めいそう
ちいさくなる
サブ軸で採用する積み型。メイン軸のちいさくなる前提の型とは異なり、ダイマを切って押しに行く場合があるため、火力をメインに振っている。ラスイチ展開もできるよう、ちいさくなるも採用。
ひかえめHDベース
オーバーヒート
対特殊意識の調整を施した型。ダイマをすれば、不一致抜群のダイマ技を耐えられる想定。ダイマのタイマンで勝つことだけに意識を向けた型であり、ラスイチ以外では出さない想定。
ずぶといHBベース
こらえる
おきみやげ
あやしいひかり
相手がトリル枯らしのダイウォールをするのに合わせて交代で出し、相手のダイマを枯らして起点を作る役。かなり無理があるが、通ればワンチャンス作れると思い投入。基本はこらえるおきみやげしかしないので、他2つの技は撃てたらいいな程度に。
上記の6体で構築を完成とし、いざ育成へ。ポケモンGOからポケモンHOMEを経由して5体の色違いヒトモシを輸送し、残り1体は孵化役の子を採用。けいけんアメとふしぎなアメを総動員、前日になんとか用意した特性パッチ4つを投与。ぎんのおうかんを20個ほど使用。実質野生産のポケモン5体を100レベにしての育成なので、消費がえぐい。
日中にほぼフルタイムで参加していたポケモンGOの疲れも相まって、準備が完了したのは21時30分。仲間大会開始時刻から30分も経過していた。
どうにかパーティ完成。即大会へ突入した。
5.実際の対戦風景
勝敗は以下の通り。
1戦目 ドラパルト統一
サブ軸選出。おきみやげが通らないため、積み型が瞑想を積めず、積みエースが押し切れず敗北。
2戦目 ヤドラン統一(原種3 ガラル3)
メイン軸選出。初手ダイマミラーで負けるが、トリルちいさくなる展開は成功。だが、あくびを入れられた後に攻撃を受け、敗北。
3戦目 アマージョ統一
メイン軸選出。初手ダイマが相手の初手どくどくに刺さり、そのまま相手の2体目ダイマまで撃破。その後トリル展開で押し切り初勝利。
4戦目 オノノクス統一
メイン軸選出。初手ダイマで相手のちょうはつを透かすことに成功。
だが、タスキ持ちだったため、ダイマターンを稼がれた上に、1回がんせきふうじを被弾。相手の後続にダイマなしで処理され、相手のダイマを抑えられず敗北。
5戦目 ペロリーム統一
メイン軸選出。初手ダイマに対してあくび▶︎タスキ持ちへバックされ、ダイマ2ターン目終了後に眠る。その後相手は3体目に交代してダイマ、ダイストリームで寝ていたヒトモシが倒される。こちらはタスキトリルを展開。
のろいで退場するタイミングで相手の2体目の個体に交代され、のろいダメで双方倒れる。こちらはラスト、相手は初手のあくび個体が登場。みがわりであくびを透かし、積みを進めたところで相手が降参。2勝目。
6戦目 ハクリュー統一
メイン軸選出。初手ダイマに対して相手はねむるで対応。眠り状態のままダイマしてきたが、だっぴが発動しなかったため、対面勝利。その後、トリルちいさくなる展開に成功したが、相手の竜舞スケイルショット+後続の流星群が2連続で命中し敗北。
7戦目 ワタシラガ統一
メイン軸選出。初手ダイマしたところ、相手のうたうを避けて無償突破。そのまま優勢を維持し勝利。3勝目。
8戦目 ドラパルト統一(1戦目と別の方)
1戦目の反省から、初手のゴーストダイブはないと割り切ってメイン軸の初手ダイマ。相手はでんじはから来たため、ダイホロウで突破。
相手の後続は竜舞を選択、こちらのダイホロウをタスキで耐えられた。次ターンは相手のゴーストダイブを読んでタスキ個体に交換、無償で着地に成功し、トリルを展開した。展開後はのろいで相討ちに。トリル3ターンで相手のダイマドラパルトを2体のヒトモシで倒しにかかった。珠シャドボ+積みなしシャドボ(輝石個体を選出していた)で相手は赤ゲージ耐え。惜敗。
9戦目 ヤドラン統一(2戦目と同じ方)
メイン軸だが、初手に弱保型を採用。初手にこちらが先制したため、火力が足りずダイホロウを耐えられる。相手はトリル▶︎あくび展開。眠った後を積みの起点にされ、敗北。
10戦目 ダグトリオ統一(原種3 アローラ3)
ステロ警戒でサブ軸選出。相手は初手いわなだれ、こちらはトリル展開。相手のタスキを警戒し、のろいで退場。後続の輝石個体で1体目を撃破。相手の後続のアローラダグトリオがダイマ、こちらは素のだいもんじを撃ったが外れた。そのまま押し切られて敗北。
11戦目 コバルオン統一
メイン軸選出。初手ダイマで相手のちょうはうを透かし、無償突破に成功。(コンセプト完遂の瞬間)
相手の後続の個体がダイマックス、ダイロックを1回耐えて反撃で大きく削ることができた。その後こちらはトリルから積み展開に成功。4勝目となった。
12戦目 イオルブ統一
メイン軸選出。すりぬけダイバーンで相手の起点作成型を一撃処理したが、後続にミラーコートで反撃された。その後、相手の後続のダイマに貫通され敗北。
13戦目 ドクロッグ統一
メイン軸選出。相手の初手がどくどくだったため、初手ダイマ個体で大きくアドバンテージを得られた。結果的に相手の2体目まで倒した後に、毒ダメで削られて退場。相手の3体目のダイマに対し、こちらはタスキトリル▶︎こらえる▶︎おきみやげでいなし、積み型を着地させた。ちいさくなるを積むが、じしんを3回連続で当てられて敗北。
14戦目 ライチュウ統一
メイン軸選出。初手ダイマをうたうでいなされ、後続のなみのり持ちに押し切られて敗北。
15戦目 コバルオン統一(11戦目と同じ方)
1回目に当たった際に初手ダイマしたため、型をずらして初手トリルのサブ軸を運用。相手は初手ダイマだったため、トリル▶︎おきみやげでダイマをいなせた。その後、こちらもダイマで攻勢、2体倒し、3体目をタスキまで削る。その後、イバン型に交代し、こらえるイバンでサポートを狙うが、こらえるのタイミングでストーンエッジを躱したことで、サポートできないまま倒される。ところが、相手のストーンエッジのPPが切れたため、相手からの有効打がなくなり、勝利。
総合戦績 5勝10敗 レート1430
6.反省
勝利できた相手は アマージョ ペロリーム ワタシラガ コバルオン 統一という面々で、いずれもタイプ有利な相手だった。それでも、進化あとのポケモン、まして、準伝説と呼ばれるポケモン相手に勝てたことは、十分な成果であったと感じている。その勝利が、実際に、「相手の初手様子見行動を狩る」ことによってもたらされたことが、何よりも嬉しかった。一大目標であった、「ちょうはつの隙を突いてアドをとる」ことを実現できたことで、この考察が有意義なものになったと実感できた。
敗北した試合の中にも、回避の運によってはワンチャンス勝てた可能性のあった試合も少なからずあった。明確な勝ち筋を追える構築を作れたのはよかったと思う。
一方で、私自身の知識の欠如(あくび必中、イオルブのミラーコート)、失念(クリアボディを忘れておきみやげ展開狙い)、運の無さ(技外し、回避)によって負けた試合があったことも否めない。ここが主な反省点である。
また、ヒトモシの型について、イバン型については適切でなかったと思う。エースが削られてしまっていると、イバンおきみやげもあまり意味がなく、加えて読み行動が必須となるため、安定して出せる場面がなかったように思える。8戦目のドラパルト統一との対戦後に、トリル下で、ダイマなしで瞬間火力を出せる必要があると感じたので、交代メガネ型を入れてみることを計画している。相互に一致弱点を突ける相手には、的確な一手となると思われる。
7.おわりに
ここまで長々と書き連ねた文章を読んで下さった皆様、本当にありがとうございます。進化前のポケモンでもできることがそれぞれにあるということ、それを考える難しさ、楽しさ、実際に考察通りにうまくいったときの気持ちよさ、といったものを、感じていただけていたら、私は大変嬉しく思います。これを機に、進化前種族統一が増えたりしたら、面白くなるのではないかな、と思います。
種族統一ルールの対戦は、Twitterの #リピボ級 で今現在も観測できますので、ぜひご覧ください。火、木、土、日の21時~24時に対戦をしており、新規参加も大歓迎です。レンタルパーティも #リピボ級レンタル にて公開されていますので、ご活用ください。追々、ヒトモシ統一のレンタルパーティも公開予定ですので、ご利用いただければと思います。
剣盾最終盤の残り1ヶ月、そして、来たるポケモンSVにおいて、種族統一ルールが賑わうことを願います。
ここまでのご閲覧、誠にありがとうございました。
すずり
一八杯:ミカルゲ1on1
ポケモントレーナーの すずり と申します。ゴーストタイプのポケモンを好んでおり、普段は彼らを手持ちに加えて戦うことが多いです。特に、シャンデラ、ブルンゲルが好きです。
当記事は、2022年6月18日㈯ 22:00より、私すずりが主催する、ポケットモンスター ソード・シールド の仲間大会 「一八杯(いちはちはい):ミカルゲ1on1」の要項を記したものになります。ご一読ください。
〇大会概要
・ミカルゲ1体のみで戦う、1on1ルール。最強の魂を従える者をここに決めます。
・パーティにはミカルゲ1体のみを入れる。ミカルゲ以外のポケモンをパーティに入れること、ポケモンをパーティに2体以上入れることは禁止です。
・ノーマルルールでの開催となります。NNは表示され、レベルは50に統一されます。
・過去作産個体の使用も可能ですが、これに関して、使用する技の制限は設けません。
・持ち物の制限も設けません。
・ダイマックスの使用は禁止とします。ノーマルルールでの開催のため、ダイマックスボタンが存在しますが、これを使用してはいけません。
追記
特性の選択は自由です!個体提供の欄の記載によって、プレッシャー限定と誤解させてしまう危険性がありました。申し訳御座いません。
〇基本ルール
レギュレーション:シングルバトル ノーマルルール
対戦数:25
日時:6/18㈯ 22:00~24:00
ID:048PH9W37
〇過去作技を覚えたミカルゲの個体提供について
過去作技を覚えさせる環境を有していない、または、過去作でミカルゲを用意するのが難しい、手間である、という方に向けて、「ORAS及びUSMのみで覚えられる技を覚えたミカルゲ」をお渡しします。主催のTwitterアカウント(@suzuri_ghost609)にDMにてご連絡くだされば、ご所望の技を覚えたミカルゲをお渡しします。指定可能な点は以下の①~④の通りです。
①ORAS及びUSMのわざマシン、教え技でしか覚えられない技
②攻撃個体値0
③素早さ個体値0
お渡しするミカルゲの特性はプレッシャーとなります。遺伝技の指定は不可とします。レベル、ボール、出生地など、①~④に記載のない要素の指定は不可とします。
※個体提供に関する注意事項
先着順となります。特に、②~④については、主催の都合によっては個体の用意が間に合わない可能性があります。ご了承ください。
個体提供の申請は、6/12㈰を最終締切日とします。個体の詳細はまだ決まってないけど、過去作技使うかもだし申請だけしておきたい、、、という場合でも問題ないですので、申請は締切日までによろしくお願い致します。
〇景品
表彰台賞(1~3位):野生産色違いランプラー+ポイントマックス
ゾロ目賞(11位~55位):ポケモンGO産色違いダンバル+ポイントアップ
18位賞:ポケモンGO産色違いレベル1カメックス+ポイントマックス
参加賞:証つきA0ヤバチャ(大会結果発表後、主催にDM、リプなどで申請された方のみ 先着順)
〇注意事項
・以下①~⑤を禁止事項とします。これらの禁止事項のいずれかを行った場合、ルール違反とし、順位から外します。
②パーティにポケモンを2体以上入れること。
③ダイマックスを使用すること。
④大会参加者への暴言、誹謗中傷などの不適切行為。
⑤その他、主催が不適切と判断した行為。
・ルール違反者と当たった場合、相手のパーティ、TNのわかるスクリーンショットと併せて主催のTwitterアカウント(@suzuri_ghost609)のDMにご連絡ください。ツイートにて喚起させていただきます。また、明確な荒らしパーティと当たった場合には、即降参で対応していただくようお願い致します。
・ルール違反が発覚した参加者への景品配布は行いません。
・他の仲間大会との同時参加は、仲間大会の仕様上不可能です。この大会と日程が重複している、もしくは、この大会より後の日程仲間大会に参加される場合、この仲間大会には参加できなくなることをご確認ください。
・その他、不明な点がありましたら、DMにてご相談ください。
〇主催より
私すずりは、昨年9月に開かれたあるポケモンの1on1の仲間大会に参加した経験があります。同種族しか存在せず、条件は誰しも等しい。考察が勝敗を決する、事前準備が全ての戦い。考え、整理し、決断し、、、そして、当日は戦うのみ。自分の思考は正しかったのか、どこかに穴があったのではないか。そういった不安と緊張感を持って挑むのは、仲間大会、そして、1on1ルールに特有のもので、ある種病みつきになるようなものだと感じました。仲間大会だからこそ体感できる「楽しさ」を感じていただければ、幸いです。
各々の結論入り交じる中で、「一か八か」を通した者が、栄冠を掴むことでしょう。それでは、当日、相見えることを楽しみにしております。
すずり